会話や笑顔のときに目立ちやすい「前歯」。むし歯や歯周病によって前歯を失った場合、その見た目の変化に戸惑いを感じる方も少なくありません。そんなときに検討される治療法のひとつが「部分入れ歯」です。しかし「目立つのでは?」「使いにくいのでは?」といった不安をお持ちの方もいるのではないでしょうか。前歯の部分入れ歯にはいくつかの種類があり、それぞれに特徴があります。患者さんのライフスタイルや希望に応じて選ぶことが可能です。今回は、前歯の部分入れ歯の種類と選び方のポイントについて、わかりやすく解説します。
1.前歯の部分入れ歯にはどんな種類がある?
前歯の部分入れ歯には、素材や構造の違いによりいくつかのタイプがあります。それぞれに特徴があり、使用する方のライフスタイルやお口の状態に合わせて選ぶことが大切です。
①レジン床義歯(保険適用)
もっとも一般的な部分入れ歯で、保険が適用されます。歯ぐきに接する部分がプラスチック製で、費用を抑えて治療を受けることが可能です。ただし、やや厚みがあるため、慣れるまで違和感を覚えることもあります。
②金属床義歯(自費診療)
床部分に金属を使用したタイプです。素材の特性上、薄く仕上げることができるため、装着時の圧迫感を軽減しやすいとされています。また、強度に優れており、長期間の使用を検討されている方に向いているでしょう。
③ノンクラスプデンチャー(バネのない入れ歯)
金属製のバネがなく、樹脂素材で固定するタイプです。見た目が自然で、前歯のように審美性が求められる部位に選ばれることがあります。柔軟性のある素材が歯ぐきに沿いやすく、良好な装着感が得られやすい一方で、保険適用外のため費用はやや高額になる可能性があります。
④マグネットデンチャー
残存歯に磁石を取り付け、入れ歯側にも磁石を埋め込んで吸着させるタイプです。バネを使わずに固定できるため、見た目が比較的自然です。ただし、磁石部分の維持管理が必要であり、適用できる症例が限られる場合もあります。
このように、前歯の部分入れ歯にはさまざまな選択肢があり、それぞれに異なる特徴があります。ご自身がどのような点を重視するか(見た目、装着感、費用など)を整理したうえで、歯科医師と相談しながら選ぶことが重要です。
2.前歯の入れ歯の選び方
前歯の部分入れ歯は、単に装着できればよいというものではありません。見た目や機能性、そしてご自身のライフスタイルに適しているかどうかを考慮することが大切です。
①見た目の印象を重視したい
前歯は他人から見られやすいため、審美性を重視したい方にはノンクラスプデンチャーや金属床義歯といった選択肢があります。特にノンクラスプデンチャーは金属バネが見えない設計のため、見た目の違和感を抑えやすいとされています。
②装着時の違和感を抑えたい
装着感にこだわる方には、薄く仕上げやすい金属床義歯や、磁力で固定するマグネットデンチャーなどが選ばれることがあります。素材が歯ぐきに馴染みやすいかどうかも、選択時に確認したいポイントの一つです。
③予算に応じて選びたい
費用面も大切な検討要素です。保険適用のレジン床義歯は治療費を抑えられますが、使用感や見た目には一定の制限があります。一方で、自費診療の入れ歯は長期使用を想定して設計されており、満足度や費用対効果を考慮する価値があります。
④将来の治療計画も考慮したい
将来的にインプラントやブリッジなど、他の治療法に切り替えることを想定して部分入れ歯を選ぶケースもあります。歯科医師と相談しながら、長期的な視点で治療方針を決めることが重要です。
目的に合った入れ歯を選ぶことで、日常生活への影響を抑えながら、口腔環境を維持しやすくなります。選択に迷った場合は、見た目、使い心地、耐久性、費用のバランスを歯科医師と一緒に整理して検討しましょう。
3.前歯の部分入れ歯で後悔しないために知っておきたい注意点
見た目や使いやすさに配慮した部分入れ歯を選ぶことで、日常生活への影響を抑えることが期待できます。一方で、選択を誤ると「想定より目立つ」「うまく噛めない」など、使用後に不満を感じる場合もあります。治療前に以下のような注意点を把握しておくことが重要です。
①定期的なメンテナンスが必要
入れ歯は、時間の経過とともにお口の状態が変化するため、作製後も定期的な調整が欠かせません。
合わないまま使い続けると、ズレや痛みの原因になることがあるため、歯科での定期的なチェックを受けることが推奨されます。
②耐久性には限界がある
部分入れ歯は素材によって寿命が異なります。特に樹脂製のタイプは摩耗や変形が起きやすく、数年で作り直しが必要になることもあります。丁寧な取り扱いと適切な管理が求められます。
③ケアを怠るとトラブルの原因に
入れ歯は毎日の清掃が欠かせません。食べかすが残っていると、口臭やむし歯、歯周病の原因になることがあります。前歯は見た目に影響が出やすいため、清掃不足は審美面でも注意が必要です。
④金属バネが目立つ場合もある
保険診療で作製されるレジン床義歯では、固定のための金属バネが前歯にかかることがあります。見た目に配慮したい場合は、事前に設計について十分な説明を受けておくことが大切です。
⑤話しにくさを感じることがある
入れ歯の装着直後は、サ行やタ行などが発音しづらくなることがあります。多くの場合、時間とともに慣れてきますが、改善が見られない場合は調整が必要となることもあります。
⑥診断と設計が重要なポイント
前歯は見た目と機能の両立が求められる部位です。歯科医師による綿密な診断と設計、咬み合わせや口元のバランスを踏まえた治療計画が不可欠です。見た目の印象だけで選ぶのではなく、専門的な助言を受けながら検討することが大切です。
入れ歯治療は、作って終わりではなく、使用感やメンテナンスまで含めて継続的に管理することが重要です。事前に注意点を理解し、納得のいく治療を受けるためにも、歯科医師との十分なコミュニケーションを心がけましょう。
4. 大阪市鶴見区の歯医者 みどり歯科の訪問診療でできる入れ歯治療
入れ歯の調整や新しい入れ歯の作製が必要だと感じていても、通院が困難でお悩みの方には、訪問歯科診療をご利用いただくことができます。
訪問診療で対応できる入れ歯治療は幅広く、調整はもちろん、新しい入れ歯作製のための型取りもご自宅で対応します。
また、入れ歯が破損した場合の修理や日常のメンテナンスも訪問診療でサポートしているため、通院が難しい方でも通院と同レベルの治療を受診することが望めます。
《みどり歯科の訪問診療》
➀訪問診療・送迎に要する交通費無料
みどり歯科では訪問歯科診療に加え、医院までの送迎も行っております。
いずれの場合も診療に要する交通費はいただいておりません。
お電話1本ですぐにお伺いできるよう心がけておりますのでお気軽にご相談ください。
②充実した訪問機材
訪問先でも可能な限り同レベルの治療を施せるように機材を取り揃えています。
訪問診療は、入れ歯に関するお悩みを抱えながらも通院が困難な方にとって、大きな助けとなる方法です。
みどり歯科では、通院が難しい方にも訪問診療を通じて丁寧な入れ歯治療を提供し、より良い口腔環境を提供することを目標としております。
大阪市鶴見区や城東区関目で入れ歯治療・訪問歯科診療を検討されている方はみどり歯科までご連絡ください。
まとめ
前歯の部分入れ歯は、見た目や使い心地に個人差が出やすい治療の一つです。種類や素材によって特徴が異なるため、審美性・機能性・予算のバランスを考慮して選ぶことが大切です。選び方によっては、使用後に違和感や見た目の印象に不満を感じる場合もあるため、事前にポイントを理解しておくことが重要です。
大阪市鶴見区で入れ歯をお考えの方は、訪問診療にも対応しているみどり歯科までご相談ください。
訪問可能エリア
当院より半径16キロ以内が訪問可能エリアとなります。
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まずはお気軽にお電話にてご相談ください。
監修:みどり歯科
院長 金城 瞬(きんじょう しゅん)
経歴
平成17年 大阪歯科大学卒業
平成18年 大阪市内の4つの歯科医院で歯科統括責任者
令和6年 みどり歯科 開業
学会・所属団体
大阪府歯科医師会
日本歯科医師会
鶴見区歯科医師会
日本糖尿病協会
日本訪問歯科協会