総入れ歯は、歯をすべて失った方が再び食事や会話を楽しむための治療法のひとつです。しかし、初めて装着した直後は違和感や噛みにくさを感じ、思うように食事を楽しめないこともあります。入れ歯は歯ぐきや口の動きと馴染むことで機能しやすくなるため、安定させる工夫や慣れるまでの過ごし方が大切です。今回は、初めての総入れ歯で食事を楽しむために大切なポイントを解説します。
1. 総入れ歯に慣れるための基本ステップ
総入れ歯は天然歯と異なる装着感があるため、慣れるまでに時間がかかることがあります。いくつかの工夫をしていくことで、使いやすさを感じやすくなることがあります。
①段階的に装着時間を増やす
いきなり長時間使うのではなく、はじめは短時間からスタートし、徐々に装着時間を延ばすことで、口腔内の筋肉が慣れていくことがあります。
②音読や会話の練習を取り入れる
会話のしづらさを感じる場合は、新聞を声に出して読むなどの練習が役立ちます。唇や舌の動きがスムーズになり、話しやすくなります。
③柔らかい食事から始める
慣れるまでは煮物やスープなどやわらかいものから食べ始め、徐々に噛む力が必要な食品へ移行していきましょう。
④入れ歯安定剤を一時的に使う
外れやすさが気になる場合は、市販の入れ歯安定剤を一時的に使用してみるとよいでしょう。ただし、長期的な使用は避け、歯科医師に相談することが大切です。
⑤入れ歯の調整を怠らない
痛みや違和感がある場合は我慢せず、早めに歯医者で調整してもらいましょう。適切に調整することで、装着感が安定しやすくなります。
総入れ歯に慣れるには、無理をせず、少しずつ日常生活に取り入れていくことが大切です。段階を踏みながら調整を重ねることで、日常生活に取り入れやすくなる場合があります。
2. 食事中に入れ歯を安定させる工夫
食事中に入れ歯が浮いたり動いたりすると、気になってしまうことがあります。しかし、ちょっとした工夫を取り入れることで、食事を楽しむことができます。
①左右均等に噛む
片側だけで噛むと入れ歯が浮いたり傾いたりしやすいため、両側をバランスよく使って噛むことが大切です。特に奥歯を使うと、安定して食べやすくなる場合もあります。
➁食材を小さく切る
大きな食材をそのまま口に入れるとズレの原因になることがあります。ひと口サイズに切り分けてから食べることで、入れ歯への負担を減らしやすくなります。
➂粘着性のある食品を避ける
餅やキャラメルのような粘り気の強い食品は、入れ歯に張り付きやすく外れの原因になるため控えましょう。代わりに煮物や蒸し野菜など、扱いやすい食材を選びましょう。
④入れ歯安定剤を活用する
どうしても動いてしまうときは、入れ歯安定剤を補助的に使うと密着度が高まります。ただし、使用しすぎると調整が難しくなるため注意が必要です。
⑤噛むスピードをゆっくりにする
早く噛むと入れ歯がズレやすくなる場合があるため、意識してゆっくり噛むことが大切です。焦らず噛むことで、食材の味もより感じられます。
食事は生活の楽しみのひとつです。これらの工夫を取り入れることで、総入れ歯でも安定して食事を楽しめるようになります。
3. 総入れ歯と上手に付き合うための毎日の工夫
総入れ歯は食事や会話を支える大切な役割を持っていますが、長期間しっかりと使い続けるためには日々の工夫が欠かせません。入れ歯本体の手入れだけでなく、口の中の環境を整えることも重要です。
①毎日の清掃を丁寧に行う
入れ歯には食べかすや細菌が付きやすいため、食後は流水で洗い流し、就寝前には専用ブラシで磨きましょう。一般的な歯磨き粉は表面を傷つけることがあるため、入れ歯専用クリーナーを使用するのが望ましいです。
➁就寝時は外して歯ぐきを休ませる
一日中装着したままでは歯ぐきが圧迫されて負担がかかり続けます。夜は入れ歯を外し、水や専用洗浄液に浸けて乾燥を防ぎましょう。これにより歯ぐきが休まる時間を持つことができます。
➂定期的に歯医者で調整を受ける
顎や歯ぐきの形は時間の経過とともに変化し、入れ歯が合わなくなることがあります。ズレや痛みを感じた場合は放置せず、定期的に歯医者で調整を受けることが大切です。
④口腔内の清掃も忘れない
入れ歯を清潔にしても、口の中が汚れていてはトラブルの原因となります。歯ぐきや舌、上あごを柔らかいブラシやガーゼで優しく清掃し、口全体を衛生的に保ちましょう。
⑤口の中の乾燥を防ぐ
乾燥すると入れ歯が動きやすくなることがあります。こまめに水分をとる、口を軽くゆすぐなどの工夫をしましょう。唾液分泌が少ない場合は、保湿ジェルを活用する方法もあります。
⑥異常を感じたら早めに相談する
入れ歯による痛みや噛みにくさを放置すると、口内炎や顎への負担につながることがあります。小さな違和感でも早めに相談し、適切に調整してもらうことが重要です。
これらの工夫を日常生活に取り入れることで、総入れ歯を生活の中に取り入れやすくなります。日々のセルフケアを習慣化することが、生活の質を守るためのポイントです。
4. 大阪市鶴見区の歯医者 みどり歯科の訪問診療でできる入れ歯治療
入れ歯の調整や新しい入れ歯の作製が必要だと感じていても、通院が困難でお悩みの方には、訪問歯科診療をご利用いただくことができます。
訪問診療で対応できる入れ歯治療は幅広く、調整はもちろん、新しい入れ歯作製のための型取りもご自宅で対応します。
また、入れ歯が破損した場合の修理や日常のメンテナンスも訪問診療でサポートしているため、通院が難しい方でも通院と同レベルの治療を受診することが望めます。
《みどり歯科の訪問診療》
➀訪問診療・送迎に要する交通費無料
みどり歯科では訪問歯科診療に加え、医院までの送迎も行っております。
いずれの場合も診療に要する交通費はいただいておりません。
お電話1本ですぐにお伺いできるよう心がけておりますのでお気軽にご相談ください。
②充実した訪問機材
訪問先でも可能な限り同レベルの治療を施せるように機材を取り揃えています。
訪問診療は、入れ歯に関するお悩みを抱えながらも通院が困難な方にとって、大きな助けとなる方法です。
みどり歯科では、通院が難しい方にも訪問診療を通じて丁寧な入れ歯治療を提供し、より良い口腔環境を提供することを目標としております。
大阪市鶴見区や城東区関目で入れ歯治療・訪問歯科診療を検討されている方はみどり歯科までご連絡ください。
みどり歯科の訪問診療 対象エリア
当院より半径16キロ以内が訪問可能エリアとなります。
大阪市全域(北区 都島区 福島区 此花区 中央区 西区 港区 大正区 天王寺区 浪速区 西淀川区 淀川区 東淀川区 東成区 生野区 旭区 城東区 鶴見区 阿倍野区 住之江区 住吉区 東住吉区 平野区 西成区)
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枚方市(一部の地域)
池田市(一部の地域)
柏原市(一部の地域)
藤井寺市(一部の地域)
交野市(一部の地域)
まとめ
総入れ歯は慣れるまでに時間がかかりますが、段階的に装着を続けることや食事中の工夫、毎日の手入れを行うことが望ましいです。初めは違和感を覚えても、焦らず少しずつ生活に取り入れていくことが大切です。また、入れ歯は毎日のお手入れと調整を続けることで、長く使い続けられる可能性があります。食事や会話を楽しむためには、入れ歯と上手に付き合う習慣づけが欠かせません。大阪市鶴見区周辺で総入れ歯についてお悩みの方は、みどり歯科までお問い合わせください。
監修:みどり歯科
院長 金城 瞬(きんじょう しゅん)
経歴
平成17年 大阪歯科大学卒業
平成18年 大阪市内の4つの歯科医院で歯科統括責任者
令和6年 みどり歯科 開業
学会・所属団体
大阪府歯科医師会
日本歯科医師会
鶴見区歯科医師会
日本糖尿病協会
日本訪問歯科協会