入れ歯にはさまざまな種類がありますが、その中でも「金属床入れ歯」は、装着感や耐久性の面で選ばれることのある入れ歯のひとつです。保険適用のレジン製入れ歯と比べて、見た目や使い心地に違いがある一方で、費用や手入れについて確認しておく必要があります。とくに金属の素材による種類の違いは、入れ歯を選ぶ際のポイントになるでしょう。今回は、金属床入れ歯の基本的な特徴や、素材ごとの特徴について解説します。
1. 金属床入れ歯の主な特徴とは
金属床入れ歯とは、入れ歯の床(しょう)と呼ばれる、歯ぐきに接する部分に金属を使用した入れ歯のことです。保険適用の一般的な入れ歯では、床の部分にレジンと呼ばれる樹脂が使われますが、金属床ではその部分がコバルトクロムやチタンなどの金属が用いられます。素材の特性、見た目や耐久性など一定の違いについて説明します。
①強度があり、耐久性に期待できる
金属は樹脂に比べて強度が高いため、割れや変形が起こりにくいとされています。衝撃にも強いため、長期間の使用に耐えられる設計がしやすいという特徴があります。
②床の部分を薄く設計しやすい
金属は強度があるため、床の部分を比較的薄く設計しやすい素材です。入れ歯の厚みを抑えられることで、話す・食べるといった日常生活がしやすくなると感じる方もいます。
③熱が伝わりやすい素材を使用している
金属は熱を伝えやすい性質があるため、食べ物や飲み物の温度を感じやすくなることがあります。
④上あごの床が目立ちにくいことがある
上あごの床部分が薄くなることで、話すときや笑ったときに見える部分が目立ちにくくなることがあります。見た目の印象に配慮した方に選ばれることがあります。
⑤手入れの習慣が必要
金属部分に水分や汚れが残ると、サビや変色の原因となることがあります。清潔を保つために、日々のお手入れを丁寧に行う必要があります。
金属床入れ歯は、見た目や使い心地、耐久性などに配慮したい方が選ぶこともある入れ歯です。使用される素材や設計により特徴が異なるため、気になる方は歯科医師に相談しましょう。
2. 金属床入れ歯が違和感の軽減につながる理由
金属床の入れ歯は、その素材や設計により、装着中の感覚に変化を感じる方もいます。ここでは金属床入れ歯の違和感が軽減される理由についてご紹介します。
①舌の動きに干渉しにくい
金属床は床の部分を比較的薄く仕上げやすいため、舌の動きや発音時の干渉が少なくなる傾向があります。とくに「さ行」や「た行」などの発音がしやすくなることで、話しやすさにつながる場合があります。
➁食べ物や飲み物の温度が伝わりやすい
金属は熱伝導性が高いため、食事中に口腔内への温度が伝わりやすい素材です。これにより、食べ物や飲み物の温度を感じやすいという特徴があります。
④義歯の構造の違い
金属床は剛性があり、咬合圧(噛んだときの力)が分散しやすい特性があります。そのため、入れ歯がずれにくく、食事中のがたつきを抑えやすい設計にできることもあります。噛む動作の安定感を確保しやすい設計です。
⑤長時間使用も負担を感じにくい
薄さと軽さを両立しやすいため、装着時の圧迫感を抑えやすい構造です。入れ歯を長時間使用するケースでも、負担を感じにくい方もいます。
このように、金属床入れ歯は見た目だけでなく、装着感や使用感にもさまざまな特徴があります。治療の適応や具体的な設計については、歯科医師による診断のもとで判断されます。
3. 金属床入れ歯の種類とそれぞれの特徴
金属床入れ歯にはいくつかの種類があり、使用する金属の種類によって性能や特徴が異なります。どの素材を選ぶかによって、装着感や見た目、費用が変わるため、それぞれの特徴を理解しておくことが大切です。
主な種類とその特徴は以下の通りです。
①コバルトクロム床
金属床で、もっとも一般的に使用されている素材です。強度や耐久性が高く、床の部分を比較的薄く仕上げやすいという特徴があります。
➁チタン床
チタンは軽量かつ生体との親和性が高く、アレルギーのリスクが少ない素材として知られています。非常に軽いため、装着時の負担が少なく、金属が苦手な方でも使用しやすいとされます。
➂白金加金(ゴールド系)床
金や白金といった貴金属を使用し、しなやかさと強度を兼ね備えているため、細かい部分まで適応させやすいといわれています。また、腐食に強く、金属の味がしにくいとされています。
④パラジウム合金床
パラジウムを含む合金は、強度の高い素材です。ただし、金属アレルギーを引き起こす可能性があるため、使用には注意が必要な場合があります。
⑤ハイブリッド床
強度が求められる部分に金属を使い、見た目や調整が必要な部分にはレジンなどの樹脂を使った設計です。金属床の良さを保ちつつ、見た目や調整のしやすさを両立した入れ歯として提案されることがあります。
金属床入れ歯の素材選びでは、装着時の感覚や見た目、費用などさまざまな面をふまえて検討することが大切です。
4. 大阪市鶴見区の歯医者 みどり歯科の訪問診療でできる入れ歯治療
入れ歯の調整や新しい入れ歯の作製が必要だと感じていても、通院が困難でお悩みの方には、訪問歯科診療をご利用いただくことができます。
訪問診療で対応できる入れ歯治療は幅広く、調整はもちろん、新しい入れ歯作製のための型取りもご自宅で対応します。
また、入れ歯が破損した場合の修理や日常のメンテナンスも訪問診療でサポートしているため、通院が難しい方でも通院と同レベルの治療を受診することが望めます。
《みどり歯科の訪問診療》
➀訪問診療・送迎に要する交通費無料
みどり歯科では訪問歯科診療に加え、医院までの送迎も行っております。
いずれの場合も診療に要する交通費はいただいておりません。
お電話1本ですぐにお伺いできるよう心がけておりますのでお気軽にご相談ください。
②充実した訪問機材
訪問先でも可能な限り同レベルの治療を施せるように機材を取り揃えています。
訪問診療は、入れ歯に関するお悩みを抱えながらも通院が困難な方にとって、大きな助けとなる方法です。
みどり歯科では、通院が難しい方にも訪問診療を通じて丁寧な入れ歯治療を提供し、より良い口腔環境を提供することを目標としております。
大阪市鶴見区や城東区関目で入れ歯治療・訪問歯科診療を検討されている方はみどり歯科までご連絡ください。
みどり歯科の訪問診療 対象エリア
当院より半径16キロ以内が訪問可能エリアとなります。
大阪市全域(北区 都島区 福島区 此花区 中央区 西区 港区 大正区 天王寺区 浪速区 西淀川区 淀川区 東淀川区 東成区 生野区 旭区 城東区 鶴見区 阿倍野区 住之江区 住吉区 東住吉区 平野区 西成区)
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茨木市(一部の地域)
枚方市(一部の地域)
池田市(一部の地域)
柏原市(一部の地域)
藤井寺市(一部の地域)
交野市(一部の地域)
まとめ
金属床入れ歯は、耐久性や装着感に配慮した設計が可能なため、入れ歯の選択肢のひとつとして検討されることがあります。使用する金属の種類によって特徴が異なります。それぞれの違いを理解したうえで、歯科医師と相談しながら自分に合ったものを選ぶことが大切です。大阪市鶴見区周辺で金属床入れ歯についてお悩みの方は、みどり歯科までお問い合わせください。
監修:みどり歯科
院長 金城 瞬(きんじょう しゅん)
経歴
平成17年 大阪歯科大学卒業
平成18年 大阪市内の4つの歯科医院で歯科統括責任者
令和6年 みどり歯科 開業
学会・所属団体
大阪府歯科医師会
日本歯科医師会
鶴見区歯科医師会
日本糖尿病協会
日本訪問歯科協会